大判例

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東京高等裁判所 昭和31年(ネ)1866号 判決

被控訴人は右店舗を同会社に貸与し且つ被控訴人の営業名義の使用を許したものにすぎない、と主張するのであるが、仮に被控訴人と訴外会社との間の内部関係が被控訴人主張のとおりであるとしても、いやしくも営業名義人として食品衛生法に基く都知事の許可を受けて営業に従事する以上、被控訴人は保健所に対する関係においてそば類の販売業者として検査及び監督を受くるは勿論、一般に原料の購入、使用人の雇入れ、その他すべての対外関係において営業責任者たる地位に立つものであるから本件商標使用の関係においてもまたその責任をまぬかるべきではない。

被控訴人は右「永坂更科」の名称は商標として使用したものではなくて、単にその営業主体を表示するために使用したものであると主張するのであるが、「永坂更科」なる名称は被控訴人の当時の商号である株式会社亜細亜と、その表示の上においてなんら関連性を認めることができないので、これを単なる商号の表示と認めることはとうていできない。

控訴人はその以前たる昭和二十四年八月一日「麻布永坂更科総本店」なる商標の登録を出願しておるのであつて、右商標と「永坂更科」なる商標とは類似商標と認むべきである。

(岡咲 龜山 脇屋)

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